若林隆久@経営×教育×地域×育児

高崎経済大学地域政策学部准教授の若林隆久のページです。経営学、組織論、ネットワーク論を専門とする研究者・大学教員が、研究、教育、学内外での活動、本・論文、地域、子育て、などについて書いていきます。

状況の違いを理解し実践する

ディスカッション・テーマ:「フィードラー理論の妥当性を検討する」

前期一冊目のテキスト『入社10年分のリーダー学が3時間で学べる』の輪読が始まりました。
2年生のゼミ選びのためのゼミ見学初回でもあります(といっても、今回は見学者1人…)。

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テキスト:杉浦正和(2017)『入社10年分のリーダー学が3時間で学べる』日経BP社. Part 1「基本理論を学ぶ」(pp. 9-38)

Overview(概観)

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報告者の感じた疑問をもとに、クラスの文化祭という場面を設定して、フィードラーの理論が本当に正しいのだろうかということを議論しました。
フィードラーの理論とは、①リーダーとメンバーの関係、②課題の単純性と明快性、③リーダーの立場と影響力、という3条件について、リーダーにとって有利な条件が整っている場合と不利な条件が揃っている場合という両極端な場合にはタスク志向で、中間的な場合には人間関係志向で、リーダーは行動するのがよいというものです。

議論の中でアルバイト先などとの違いにもしばしば言及されていたので、学校のクラスで飲食店(模擬店)をやる場合と、一般の飲食店の場合では、どのような点が違うのかについてもあげてもらいました。
その時々の場面による違いを理解して調整・工夫をしなければ、リーダーシップをはじめとした経営学の知識を現実で有効活用することはできません。
そういった意味で、対象としている場面(自分の直面している状況)を客観的に理解しその特徴を言語化できる能力は必須です。

今年度初の輪読・ディスカッションでしたが、見事にこなしてくれた報告者に拍手。
見学の2年生もありがとうございました(来てくれなかったらオープンゼミでなくなるところでした)。

今年度やること

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 後半は、今年度何をするかについて話し合いました。

「自分たちの手でゼミを創り上げていってもらう」ので、基本となる活動はあるものの、それ以外に「自分たちでやること・やりたいことを考えて決めていく」という余白があることは若林ゼミの重要なポイントです。
背景には、「何のために」「何を」「なぜ」やるのかを考えられる(Whyやコンセプトを考えられる)ようになってほしいということがあります。 

あわせて「やりたければやればいいし、やりたくなければやらなくていい」という方針もとっています。
何もしなくてもいいですし、ある活動に参加する人と参加しない人がいてもよいです。
もちろん、組織として活動する以上、それほど単純ではない部分も出てくるのですが。

様々な案が出ましたので、これからやることを決めていきたいと思います。