若林隆久@経営×教育×地域×育児

高崎経済大学地域政策学部准教授の若林隆久のページです。経営学、組織論、ネットワーク論を専門とする研究者・大学教員が、研究、教育、学内外での活動、本・論文、地域、子育て、などについて書いていきます。

ゼミ内プレゼン テーマ「この1年間で成長したこと」(2019年1月)

2018年10月に開始したゼミ内プレゼン(ゼミ内プレゼン テーマフリー(2018年11・12月) - 若林隆久@経営×教育×地域×育児)、2019年1月は「この1年間で成長したこと」というテーマを設定して実施しました。
やや就職活動を意識したテーマでありつつも、「この1年間で自分は何か成長したのか」と自らに問いかけることは、子どもや学生よりも大人にとって重要なことのように思えます。

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Contents(内容)

①ゼミの時間内で2、3名がみんなの前で「この1年間で成長したこと」をテーマに5分程度の短いプレゼンをする。
②プレゼン後に時間を取って質疑応答や意見交換の場を設ける。
③全員にフィードバック(コメントや評価)をWeb上で記入してもらう。

就職活動や日常生活でパワーポイントを使うことは珍しいので、今回はパワーポイントは用いないということにしました。準備時間の短縮にもつながります。

③フィードバックについては、これまでの「よかったところ」と「こうしたらもっとよくなると思うところ(改善点)」という2つの自由記述に加えて、の項目について、5段階評価を入力してもらうことにしました。
細かいことですが、入力漏れがないようにすべて回答必須項目に設定しています(前回までは名前の入力忘れがたまにあった)。

Purpose(狙い)

テーマフリーでは自由度が高すぎたため(それはそれでとても面白いのですが)、相手から与えられたテーマに答えるという意味合いとプレゼン同士を比較しやすくなるようにという意図で、テーマありのプレゼンとしました。

今回のようなテーマを設定したのは、冒頭にも書いたとおり、自分の成長や経験ということについて、意識したり振り返ったりしてもらいたいということがあります。
また、就職活動とも関わりやすいテーマでもあるので、3年生にとっては取り組む理由が明白で役立ちそうです。4年生にとっては、就職活動での経験を活かしたり、卒業前に振り返りを行うよい機会となるのではないかと思いました。

※ 「大学の就職予備校化」という批判がありますが、私としては就職活動やキャリアに関することを大学が取り扱うことにはネガティブではありません(ただし、それだけが目的になって、本当の意味で就職予備校化してはいけないとは思っていますが)。教育や人材育成が大学のひとつの目的であるとすれば、大学の講義や卒業論文であれ、部活やサークルであれ、就職活動であれ、教育や人材育成に役立つものはなんでも活用すればよいと考えています。就職活動のESや面接で伸ばした文章力や話す力がゼミや卒業論文で役立ったり、大学の部活やサークルで取り組んだことが就職活動や仕事で役立ったり、ということを否定するのはもったいないように思います。むしろまったくの別物と考えてしまうと、学び取れたり応用できたりするものを矮小化してしまうのではないかと思います。能力向上や動機づけのひとつの手段として活用できるのであれば、就職活動やキャリアに関することを積極的に活用すればよいのではないかと考えています。

Reflection(振り返り)

2019年1月で8名がプレゼンしました。

  • 早くも様子を掴んでくれたのか、内容が詰まっていてしっかりと組み立てられたプレゼンが多かったです。よいプレゼンをしてもらえると、こちらとしてもコメントのしがいがあります。
  • 前回説明が不十分だったので、フィードバックの結果を共有していることをきちんと説明しました。ゼミ生がどれだけ参照していて、どのような刺激になっているのかは不明です。
  • 今回のテーマ設定の意図せざる結果として、4年生が就職活動について3年生に伝えておこうと思う、4年生がゼミが最後だから(卒業してしまうから)話しておきたいことがある、など、一部でメッセージ性が高まったということがあります。講義もそうなのですが、聞き手に伝えたいメッセージがあるということはプレゼンでは大事なことです。内容と時期のおかげで、目的が明確になったのは意図せざる良いことだったように思います。
  • ゼミ内プレゼンは、ゼミの中で個人に焦点があたる機会としてもよいと感じました。