若林隆久@経営×教育×地域×育児

高崎経済大学地域政策学部准教授の若林隆久のページです。経営学、組織論、ネットワーク論を専門とする研究者・大学教員が、研究、教育、学内外での活動、本・論文、地域、子育て、などについて書いていきます。

自らのキャリアアンカーを考えてみる(2019年度第6回)

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※ この内容は、講義内容全体を忠実にまとめたものではなく、講義内容の一部分や講義内容に関連するトピックを取り扱ったものですので、ご注意ください。
※ 講義用にやや簡略化した表現を用いていることがあります。もしも不正確・不適切な表現がありましたら、ご一報ください。

 

キャリアアンカーとは、エドガー・シャインの提唱した「個人が自らのキャリアを選択する際、最も大切にし、他に譲ることのない価値観や欲求のこと」です。
ほとんどの人のキャリアアンカーは8つのカテゴリーに分類されるといいます。
以下、8つのカテゴリーとそれぞれが重視するものです。

専門・職能別能力 Technical /Functional Competence

自分の専門領域において自分のスキルを活かすこと、スキルを常に高いレベルに向上し続けることができる機会

経営管理能力 General Managerial Competence

組織のなかで高い地位につき、部門を越えて人々の努力を統合し、担当ユニットの成果に責任をもつことのできる機会

自律・独立 Autonomy / Independence

自分の仕事を自分なりに定義する機会
キャリア上のことは自分の好きなようにやりたい

保障・安定 Security / Stability

雇用の保障、職務や組織での勤続
キャリアが安定しているという実感をもち、安心できること

起業家的創造性 Entrepreneurial Creativity

自分の能力と意志だけを頼りにリスクを負い障害を乗り越えながら、組織や企業を創造する機会

奉仕・社会貢献 Service / Dedication to a Cause

世界をより良くすること、環境問題を解決すること、人々に調和をもたらすこと、誰かを助けること、といった何か価値のあるものを実現できる機会

純粋な挑戦 Pure Challenge

解決不可能と思われるような問題を解決すること、強敵に打ち勝つこと、困難な障害を乗り越えることなどに取り組む機会

生活様式 Lifestyle

自分のニーズ、家族のニーズ、キャリアからの要求のバランスをとり、それを統合すること

 

本来はそれなりの年数を働いた後でなければ自分のキャリアアンカーはわからないのですが、大学生にすればそうも言っていられないので、自分のキャリアアンカーは何であるかを考えてもらいました。 

Q.自分のキャリアアンカーだと思うものを、8つのカテゴリーから1つ選んでください。

回答結果は以下の円グラフの通りで、1位が保障・安定の27.2%、2位が生活様式の23.8%、3位が奉仕・社会貢献の15.1%でした。

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