若林隆久@経営×教育×地域×育児

高崎経済大学地域政策学部准教授の若林隆久のページです。経営学、組織論、ネットワーク論を専門とする研究者・大学教員が、研究、教育、学内外での活動、本・論文、地域、子育て、などについて書いていきます。

2019年度 産業立地論・若林 期末レポート ルーブリック

2019年度後期の産業立地論の期末レポートのルーブリックです。正式なものはポータルサイトを参照してください。

以下の表(ルーブリック*)で上記の2019年度の産業立地論の期末レポート課題の1つの事例あたりの評価の観点と尺度を示しています。次ページの補足説明もよく読んでレポート作成の参考にしてください。

* ルーブリックとは、「ある課題をいくつかの構成要素に分け、その要素ごとに評価基準を満たすレベルについて詳細に説明したもの」である(スティーブンス、レビ(2014)『大学教員のためのルーブリック評価入門』玉川大学出版部, p. 2)。「ある課題について、できるようになってもらいたい特定の事柄を配置するための道具」とも表現されている。

f:id:TakahisaWakabayashi:20191228192129p:plain

【補足説明】

  • 上記の表(ルーブリック)における観点のうち①から⑥が加点項目、⑦から⑨が減点項目です。
  • 各観点への点数配分は均等ではありません。
  • 期末レポートで取り扱う2つの事例に別々に適用されるので注意してください。例えば、ひとつの事例では講義で取り扱った内容に4つ言及しており、もうひとつの事例では講義で取り扱った内容に1つも言及していなければ、⑤講義内容との関連性についての評価(点数)はそれぞれ「優」と「不可」になります。あわせて4つの内容に言及しているから、2つの事例をあわせて「優」の評価(点数)とはなりません。

各観点に関する補足説明は下記の通りです。

  • 事例の独創性
    • 補足説明なし。
  • 事例の選択理由
    • 事例選択の理由が完全に個人的なもの(例えば、最近自分はこんにゃくにはまっているからこんにゃく産地を調べる)だけである場合には、「優」の評価にはなりません。
  • 情報収集・資料検索
    • 本・論文、ウェブ記事、各種統計、アンケート調査、ヒアリング調査、フィールド調査など情報源の種類は問いません。ただし、毎年実施される調査・統計の各年度版のデータや、シリーズ物のウェブ記事のひとつ目の記事と二つ目の記事などのような場合は、ひとつの情報源としてカウントされる可能性があるので注意してください。
  • 論理性・根拠
    • 主に「立地への評価」の部分やレポートの冒頭に記載されている問題意識や問いなどに答えられているかを中心とした、レポート全体の論理性・説得性や根拠の有無に関する観点です。
  • 講義内容との関連性
    • 特に、ショッピングセンターやオフィスといった一般的にも使用する言葉に関する講義内容に言及する際は、講義内容で取り扱った内容として言及していることがわかるように記述してください。一方で、チューネンの農業立地論やポーターのクラスターのような言葉を用いる場合は、それだけで講義内容に言及していることはわかるので問題ありません。
  • +α(面白さや完成度)
    • これ以外の観点の評価では十分に評価できない優れたレポートに関する加点項目です。成績評価のSとAを分ける観点になることを想定しています。
  • 体裁・項目の遵守
    • 補足説明なし。
  • 引用・出典の記載
    • 引用や出典の記載の詳細なルールは定めませんが、重要なことは(a) 読み手が読んだだけでどのような情報源かがわかること、(b) 読み手が元の情報源にあたろうと思った際に必要な情報が書かれていること、です。様々なケースがあるので詳細に規定はできませんが、(a)と(b)の基準に注意しながら、例えば下記のような情報を記載してください。
    • 本:題名、著者名(編者名)、出版年、出版社名
    • 論文:論文名、著者名、掲載誌名、出版年、掲載された巻号、最初と最後のページ
    • 新聞記事:記事名、掲載誌名、著者名(わかる場合)、掲載年月日、朝刊夕刊などの区別
    • 雑誌記事:記事名、掲載誌名、著者名(わかる場合)、出版年、掲載された巻号、最初と最後のページ
    • ウェブ記事:記事名、ウェブページの名称、著者名、URL、閲覧年月日
    • 統計やアンケート:調査主体や発表主体の名称、統計や調査の名称、実施年や発表年、その統計やアンケートが見られる冊子やウェブページの名称やURL
    • 自分で実施した調査:いつどこで誰が誰を対象としてどのように行った調査であるかなどがわかるように書く
  • 構成・表現
    • レポート全体としてわかりやすいものになっているかどうかです。文章表現に関しては誤字脱字、主語・述語の不一致、段落分け、段落頭一字空けなども含まれます。また、レポートのレイアウトや図表の見やすさといった文章以外の表現も含まれます。