若林隆久@経営×教育×地域×育児

高崎経済大学地域政策学部准教授の若林隆久のページです。経営学、組織論、ネットワーク論を専門とする研究者・大学教員が、研究、教育、学内外での活動、本・論文、地域、子育て、などについて書いていきます。

2015年度教員推薦図書

教員から学生への推薦図書(1人最大3冊)が、大学図書館2階の入口すぐの棚に配架されます。
自分の書いた推薦文が様々なポップで本に付けられて紹介される様はなかなか嬉しいものです。また、他の先生の推薦された本や推薦文も興味深く拝見します。
2015年度に推薦した本は下記の3冊。いろいろ付記したいことはありますが、写真と推薦文のみを掲載します。

高橋伸夫(2005)『〈育てる経営〉の戦略:ポスト成果主義への道』講談社講談社選書メチエ).

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「人が働くとはどういうことか」や「どのような会社が生き延び、成長するのか」について書かれた本です。第2章や第4章をはじめとした随所に登場する事例やエピソードは、現実の一部をうまく切り取っていて、読むと目からうろこが落ちます。著者が言う通り「答は常にケース・バイ・ケース」ですが、「人はなぜ働くのか」に興味がある人は、ぜひ読んでみてください。

柳川範之(2014)『東大教授が教える独学勉強方』草思社.

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ともすれば誤解を招きかねないタイトルですが、「どのように学ぶか」ということだけではなく、「何のために学ぶのか」や「どのようにものごとを考えるか」といったことについても書かれています。著者自身の経歴は特殊ですし、著者が主張する通り勉強の仕方は人によって大きく異なるわけですが、勉強するということが本来はどういうことである(べき)かを示してくれます。著者が大学教員であるため、卒業論文をどのように書くのかという点でも参考になる本だと思います。

有川浩(2013)『県庁おもてなし課角川書店.(単行本版は2011年に刊行)

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私自身、ゼミ生から進められた本です。実在する高知県庁「おもてなし課」による地方の観光振興を題材とした小説です。高知出身の著者が実話をもとにして書いているだけあって、きめ細やかな描写がなされています。地方の観光発展や自治体のあり方を考える際のヒントが随所にあり、この本をテキストにして観光の研修をしたいという地方自治体があるほどだそうです。公務員になりたいという人や観光に興味がある人には―そうでない人にも―オススメです。