教員から学生への推薦図書(1人最大3冊)が、大学図書館2階の入口すぐの棚に配架されます。
自分の書いた推薦文が様々なポップで本に付けられて紹介される様はなかなか嬉しいものです。また、他の先生の推薦された本や推薦文も興味深く拝見します。
2018年度に推薦した本は下記の3冊。いろいろ付記したいことはありますが、写真と推薦文のみを掲載します。
ちなみに、今年度から生協の書籍コーナーに教員推薦図書の棚が作られたようです。紹介されているのはごく一部ですが。
佐々木圭吾(2016)『みんなの経営学:使える実戦教養講座』日本経済新聞出版社(日経ビジネス人文庫).(単行本版は2013年に刊行)
経営学を実践に役立てるためにはどうすればよいかという問題意識にこたえる形で、「働く人みんなが持つべき教養としての経営学」という視点で書かれた経営学の入門書です。私も「経営学は役に立つ」と信じる人間の一人ですが、この本を読んで理論と現実・経験をいかに結びつけるかを考えてみてください。
溝上慎一(2006)『大学生の学び・入門:大学での勉強は役に立つ!』有斐閣(有斐閣アルマ).
「大学での勉強は役に立つ!」
このサブタイトルを見てどういう感想を持つでしょうか。大学教育の問題点と真摯に向き合っている著者は、周囲の環境に不満や文句を言うだけで自分自身の問題を棚上げにする受身の態度を批判し、大学での勉強を社会や現場と結びつけて役立てていく日常的な努力や習慣の必要性を説きます。類書とは一味異なる本書を読んで、大学生活をどう過ごすかを見つめなおしてみてください。
森博嗣(2013)『「やりがいのある仕事」という幻想』朝日新聞出版(朝日新書).
ベストセラー作家である森博嗣先生が、常識にとらわれない視点からシンプルに仕事と職業について書いた本です。極端な主張でもあるためいろいろと反論のしどころはあるかもしれませんが、自分の中にある常識や先入観を取り払うためには有効な一冊です。
「冷たい」と思われることも多いという森先生による、そっけない相談への回答は必見です(第4章)。