若林隆久@経営×教育×地域×育児

高崎経済大学地域政策学部准教授の若林隆久のページです。経営学、組織論、ネットワーク論を専門とする研究者・大学教員が、研究、教育、学内外での活動、本・論文、地域、子育て、などについて書いていきます。

2019年度 経営分析・若林 確認テスト(第11回実施)

第11回に実施した確認テストの問題・解答は下記の通りです(Ⅰの問題のみ赤字で正答例を示しています)。

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Ⅰ. ①と②のそれぞれについて、損益分岐点を求めなさい。なお、簡単にで構いませんので、解答を求めるまでの途中経過もわかるように記述しなさい。

① 商品Aと商品Bの二種類の商品を販売する。商品Aについては、1個あたりの売価は200円、1個あたり変動費は150円である。商品Bについては、1個あたりの売価は400円、1個あたり変動費は250円である。固定費は60,000円である。なお、商品Aの販売数と商品Bの販売数は1:1であると仮定する。

【販売個数から求める】
商品の販売数が1:1なので、商品Aと商品Bを1個ずつセットで売っていると考える。すると、1セットあたりの販売価格は600円(200円+400円)、1セットあたりの変動費は400円(150円+250円)である。
1セットあたり販売価格600円-1セットあたり変動費400円=1セットあたり限界利益200円

固定費60,000円÷1セットあたり限界利益200円=損益分岐点販売セット数300個
損益分岐点販売セット数300個×1セットあたり販売価格600円=損益分岐点180,000円

限界利益率から求める】
(1)1セットあたりの売価と限界利益、あるいは、(2)売上高比率を用いた限界利益率の加重平均、のいずれかの方法で限界利益率33・33…%(1/3)を求める。

固定費60,000円÷限界利益率1/3=損益分岐点180,000円

(1)
1セットあたり限界利益200円÷1セットあたり販売価格600円=1/3

(2)
商品A1個あたり限界利益率=商品A1個あたり限界利益50円÷商品A1個あたり販売価格200円=1/4

商品B1個あたり限界利益率=商品B1個あたり限界利益150円÷商品B1個あたり販売価格400円=3/8

全体の限界利益率=商品Aの売上が全体の売上に占める割合1/3×商品A1個あたり限界利益率1/4+商品Bの売上が全体の売上に占める割合2/3×商品B1個あたり限界利益率3/8=1/12+1/4=1/3

 

② 100種類の商品を販売しており、売上高50,000円の時は変動費が20,000円、売上高100,000円の時は変動費が40,000円であり、売上高と変動費は比例的に推移することがわかっている。固定費は90,000円である。

限界利益率から求める】
一文目から限界利益率が60%(0.6)であることがわかる。

(売上高50,000円-変動費20,000円)÷売上高50,000円=0.6
または
(売上高100,000円-変動費40,000円)÷売上高100,000円=0.6

固定費90,000円÷限界利益率0.6=損益分岐点150,000円

 

Ⅱ. 様々なステークホルダーの会社との関わり方の違いによって、会社の良し悪しを判断する視点はどのように異なるでしょうか。