第9回に実施した確認テストの問題・解答は下記の通りです(Ⅰの穴埋め問題のみ赤字で正答例を示しています)。
Ⅰ. 次の各文章について、空欄にあてはまる適切な語句を書き込みなさい。ただし、同じアルファベットの空欄には同じ語句が入ります。
① ROEは、Return on Equityの頭文字をとったものであり、自己資本利益率のことである。「当期純利益÷自己資本額×100」という数式で表される。ステークホルダーのうち株主の視点が反映された指標であるといえる。
② ROAは、Return on Assetの頭文字をとったものであり、総資本利益率のことである。「経常利益*÷総資本額(総資産額)×100」という数式で表される。ステークホルダーのうち経営者の評価に用いることもできる。
* ROAについては、分子の利益を当期純利益や営業利益などとする場合もあります。授業で説明した通り、この講義では経常利益を用いることにしていますので、ご注意ください。
③ 投資評価の方法には、正味現在価値法、(A)投資収益率法、(B)回収期間法、がある。第7回の「投資の意思決定の例」(裏面参照)において400万円でA社を買ったとすると、(A)投資収益率は250%、(B)回収期間は1.6年となる。
Ⅱ. 結婚式にもお金が関わります。お祝い事とはいえ、お金のことは避けて通れません。収入として、結婚式にお招きする親族、職場の上司・同僚、友人知人といった人たちからお祝い金をもらえます。支出として、結婚式を行うための様々な費用(会場代、衣装代、司会進行代、食事代、引出物代、等)がかかります。どうすれば結婚式の収支をよりよくできるでしょうか。招待客は多い方がいいでしょうか。少ない方がいいでしょうか。
「投資の意思決定の例」
あなたの友人が所有しているA社は空港建設作業員を最寄りの駅から現場まで往復させるためにつくられたバス会社です。
【収入】
建設会社との契約により、バス運行収入は年400万円と固定され、毎年12月31日に現金を受け取ることになっています。
【支出】
バスはレンタルによって調達するものとします。このレンタル料のほか、ドライバーの給料、燃料費、整備費などの諸経費を含め、全部で年150万円の経費が見込まれていますが、これらも毎年12月31日に支払われるものとします。
空港は2023年12月31日に完成予定で、その時点でA社は廃業します。
さて、あなたの友人が、A社を買わないかと提案してきました。いまは2020年1月1日だとして、あなたはいくらだったらA社を買ってもよいと考えるでしょうか。
【「投資の意思決定の例」の元ネタ】
川本淳・野口昌良・勝尾裕子・山田純平・坂井映子(2009)『はじめて出会う会計学』有斐閣(有斐閣アルマ). pp. 206-207.